津和野日誌

津和野日誌

DIARY

【メンバー紹介】松村健志

おばあちゃんと遊びに行く場所

ー津和野のことを知ったのはいつのタイミングだったのでしょうか。
 おばあちゃんとのドライブでした。おばあちゃんが孫を連れて行くドライブはいつも同じコースで(笑)、地元からちょうどいい距離にあるからか、よく津和野を訪れていました。
太皷谷稲成神社の立派な社殿はよく覚えています。また、当時わさびソフトクリームが売られており、その衝撃的な味は今でも忘れられません(笑)。
 おばあちゃんとドライブに行くのも小学生くらいまで。いつしか大人になり、すっかり津和野のことも忘れていたのですが、イラストレーターをしている姉が仕事で津和野に関わるようになりました。

家族LINEで「今津和野でこんなことしてるよ!」という連絡をよく目にするようになり、これがきっかけで、GWに帰省した際に10年以上ぶりに津和野を訪れました。
観光客は少し減ったかな?と思いましたが、おばあちゃんとの思い出と全く変わらない町並みがそこにはありました。

町並みはびっくりするくらい一緒でしたが、そんな中でも新しいお店ができていたり、若い人中心のマルシェイベントが行われていたりと、子どもの頃の印象とは違った活気を感じました。

Yu-naプロジェクトの始まり

ーYu-naとして関わり始めるまで、その後どのようなやりとりがあったのでしょうか
 それからさらに数年後の時が経ちます。当時、観光コンサルティングの仕事でよくご一緒してた石飛さんから「津和野にサイクリングツアーを作りたいから力を貸して!」とお声がけをいただきました。
 当時、とても大きな案件を担当しており、全く余裕はない状態でした。また、会社での自身の年間ノルマも達成しており、新たに案件を抱えるメリットもありませんでした。
ですが、今は亡き大好きなおばあちゃんとの思い出がある津和野、そして姉も仕事で関わっていたことで、何故か心に「ピン!」と来て、このプロジェクトに関わる決断をしました。
他の地域だったら断っていたと思います。今振り返ってみても、津和野には不思議なご縁を感じます。

仕事として初めての津和野出張 コロナ真っ只中!(2020年10月)

体験コンテンツの創造と煎茶体験

ープロジェクト開始当時はどのような役割だったのでしょうか
サイクリング以外の体験コンテンツの造成や、行政との仕事には欠かせない書類仕事全般を行いました。コロナ禍の中での体験コンテンツづくりは一筋縄ではいきませんでしたが、今でもYu-naの人気コンテンツの一つ「煎茶体験」の造成は地元の農家の田中懸志郎さんがとても積極的に関わってくれて、大きな励みになりました。青野山の麓のお茶畑で「この山を眺めながらお茶が飲めたら最高ですね」なんて雑談を、まさかお茶畑の一部を開墾してテラスを作ってまで、実現してくれるとは思ってもいませんでした。

完成当初のお茶テラス(2021年2月)

ー地域の協力があるからこそできているツアーですね
 はい。その後も様々なコンテンツを造成したり、特定集落での季節性のあるイベントなどに挑戦しながら、地域の方達との関係性を作っています。
 地域の方の協力があるからこそ「津和野でしかできない」「Yu-naだからできる」ことが増えてきているのではないかと思います。

 

今後の展望

ーこれから力を入れていきたいことを教えてください。

観光系の着地型ツアーは形にするのに3年かかると言われていて、ちょうどYu-naも3年目です。1年目は、とにかくこちらからアクションしないと何も起こらない状況で、2年目は地域の方や観光に興味のある方にちょっと知ってもらえた期間。この2年を通して地元の方や津和野のことが好きな方による協力者も増えたことで、次のステップへのチャレンジができるようになってきました。
 ここからの3年目は、今までとまた違った動きになると思います。
自分の中で大切にしている「継続=信頼、信頼=継続」という言葉があるのですが、Yu-naも2年間取組を継続してきたことで、信頼が重なり、第三者が見てくれるようになりました。新聞やTVの取材も自然と入るようになったし、先進的な取組の視察として他県の方がきてくれたり、観光客の方がわざわざYu-naを見つけてくれての予約もじわじわ増えてきています。

 これまでYu-naが取組を継続してきた「信頼」がこの状況を生み出していると思うので、さらにこれを継続して、厚い信頼を築いていきたいです。

ーYu-naとしての展望をおしえてください。

人口減少に歯止めがかからないこれからの時代は、小さな町ほど「ファンに愛され支持される地域づくり」をしていかないと、まちの経済を持続させることは難しいと思っています。
だから、Yu-naもここに重心を置いていきます。
ファンに愛されるまちづくり・ブランド作りを行い、たくさんの人が押し寄せる観光地ではなく、何回も帰ってきたくなる感幸地を目指していきます。
新たな挑戦として津和野ファンミーティングにトライしていく予定です!

これからギアを一段上げていくので、応援いただけると嬉しいです!

とても盛り上がった第一回ファンミーティング(2023年10月)